
これからメタバースが日常に普及していくと言われているけど、なんだかピンとこない…というかたに向けて、メタバースの世界を楽しくイメージできる方法を紹介します。
結論、「竜とそばかすの姫」という映画を見ましょう。
……これで終わってしまうのも味気ないので、もう少し詳しく解説していきますね。
また「映画だからお金かかるでしょ?」と思っているかたへ先に説明すると、無料で見るためには「Amazonプライム」に加入して"30日間の無料体験"をしましょう。
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「竜とそばかすの姫」の概要
「竜とそばかすの姫」は2021年に公開されました。
「時をかける少女」や「サマーウォーズ」、「バケモノの子」などの人気作品を生み出した細田守監督の作品です。
映画のネタバレにならないように、公式サイトから引用してストーリーを紹介しますね。
ストーリー
50億人がすれ違う
美しくも残酷な仮想世界。
ベルの歌声は世界を変える――
自然豊かな高知の田舎に住む17歳の女子高校生・内藤鈴(すず)は、幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。
母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずは、その死をきっかけに歌うことができなくなっていた。
曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日、親友に誘われ、全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>に参加することに。<U>では、「As(アズ)」と呼ばれる自分の分身を作り、まったく別の人生を生きることができる。歌えないはずのすずだったが、「ベル」と名付けたAsとしては自然と歌うことができた。ベルの歌は瞬く間に話題となり、歌姫として世界中の人気者になっていく。
数億のAsが集うベルの大規模コンサートの日。突如、轟音とともにベルの前に現れたのは、「竜」と呼ばれる謎の存在だった。乱暴で傲慢な竜によりコンサートは無茶苦茶に。そんな竜が抱える大きな傷の秘密を知りたいと近づくベル。一方、竜もまた、ベルの優しい歌声に少しずつ心を開いていく。
やがて世界中で巻き起こる、竜の正体探し
<U>の秩序を乱すものとして、正義を名乗るAsたちは竜を執拗に追いかけ始める。<U>と現実世界の双方で誹謗中傷があふれ、竜を二つの世界から排除しようという動きが加速する中、ベルは竜を探し出しその心を救いたいと願うが――。
現実世界の片隅に生きるすずの声は、たった一人の「誰か」に届くのか。
二つの世界がひとつになる時、奇跡が生まれる。
ストーリーを文章だけで見ると「ふーん…そうなんだ…」と、そこまで興味がわかない人もいますよね。
実際にわたしもそうでした。
メタバースを題材とした映画だから見ておこうかな…と思った程度で、正直そんなにストーリーには興味がなかったです。
でも映画を見たら世界観に引きこまれ、物語の最後まで心動かされましたね。
言葉では説明しきれない、見ればわかる作品です。
「竜とそばかすの姫」の感想
「竜とそばかすの姫」を見て感じたことをお伝えしますね。

これから来るかもしれない未来

「竜とそばかすの姫」はメタバース空間を題材としていますが、現状は多くのひとにとって非現実的でピントこない世界でしょう。
ただ、これからリアルな社会でも同じようなことが起こるだろうと、感覚として心にすっと入ってくる映画でしたね。
新型コロナウイルス感染流行をきっかけに、世界ではリアルで対面するよりも、オンラインでの会議やネット上でのコミュニケーションが増えて浸透していきました。
今後、リアルでのコミュニケーションは無くならないものの、以前よりオンラインでの交流が増えていくはずです。
そしてSNSが進化するとすれば、通信環境の向上、技術革新によって2次元から3次元の空間へと発展していくでしょう。
本作品のような世界は未来に訪れないかもしれないし、すぐにやってくるかもしれない。
未来は分からないけど、かなり現実的なレベルで実現され得るだろう未来が体感できます。
すでに起こっている世界

"これから来るかもしれない未来"と同時に、すでに現実で起こっている世界でもあります。
物語では田舎に住む主人公の"すず"が仮想世界のアプリ<U(ユー)>内で歌ったことで、仮想世界ではあっという間に世界の人気歌姫と生まれ変わりました。
これはすでに現実世界でも起こり始めていることですよね。
TwitterやYoutube、Instagram、TikTokなどのSNSや発信ツールが普及したことで、ただの一般人が一気に成り上がり、有名歌手になったりインフルエンサーになったり…、世界が広がりました。
2次元だったSNSが進化し、3次元に置き換わったのが本作品で表現されている世界です。
メタバースになってもネット上の誹謗中傷、いじめ、情報の拡散性などSNSの本質は変わっていません。
そんな現実でも起こっていることがベースにあるので、心にぐっと入ってくるんですよね。
心動かすストーリー

本作品は"よくある"と言えば、ありがちな人生逆転ストーリーです。
でもそんなこと言ったら、この世にある作品のストーリーは大きく見れば似たようなものですね。
本作品はざっくり言うと、"地味で目立たない"悲劇のヒロインが世界中の人々を感動させて、人気者になる逆転ストーリー。
そして様々な人間模様を描きながら、他人の人生も変えて救ってしまいます。
恵まれない環境からの人生逆転、苦労話ってみんな好きですよね。わたしも好きです。
ギャップがあるほど人の心を動かす。そんな定番のマーケティング手法ですが、やっぱり素直に感動しますよね。
本作品では下記のようなギャップが登場し、心動くポイントが散りばめられていました。
- 主人公"すず"の2面性(現実は地味で暗いけど、仮想世界では歌姫)
- もう一人の主人公"竜"の2面性(仮想世界では乱暴な悪役、現実では…?)
- 醜い竜と輝かしい姫の関係
- 主人公"すず"が実現する逆転ストーリー
- "竜"の正体
- 物語の舞台「高知の田舎」と「仮想空間(世界)」
- 物語に登場する様々な人物の2面性(他人から見た印象と"本当の自分"のギャップ)
田舎に住む普通の女の子が、1日でスターへと駆けあがる。
SNSが普及する前はまずありえなかった現象が今では当たり前のように起こる時代です。
そんな身近にも感じる現象で共感をよびながら、心うごく人間模様が多彩に展開される感動ストーリーです。
音楽のすばらしさ

ストーリーもさることながら、なんといっても音楽が素晴らしい作品でしたね。
劇中で流れる主人公"Bell(ベル)"が歌う曲はシンプルに心動かされる歌でした。
特に作品のストーリーと合わせて流れた「歌よ」や「心のそばに」、「はなればなれの君」は泣けてきましたね…。
ストーリーと音楽の両方があるからこそ、ここまで心動くのだと感じます。
音楽がストーリーを引き立て、感動する作品に仕上がっています。
まとめ
「竜とそばかすの姫」はメタバースを題材にした作品だから見てみようかな…と思った程度のきっかけなのに、メタバースとか関係なく、わたしはすっかり作品の虜(とりこ)になってしまいました。
詳しく記事にするとネタバレになってしまうので、興味があればぜひ一度見てください。
メタバースの世界も体感できるし、作品自体もとても面白いです。
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