
NFTが楽しくて取引が多くなると気になるのが「税金」ですよね。
取引量が多いと、Excelで手動集計なんてやってられません…。
そんなときに便利なツールが「Koinly」という仮想通貨の確定申告ソフトウェアです。
Koinlyではメタマスクなどの仮想通貨ウォレットにも対応していて、これまでの取引による損益を自動で集計してもらえます。

上図のように、ウォレットをKoinlyに追加すると、すぐにデータがまとめられますよ。
ウォレットを追加して、データ集計するまでは無料で利用可能。
確定申告のために1年間のレポートが必要になったときに費用が掛かる仕組みとなっています。
なので確定申告するか分からないけど、NFTの損益を確認したいかたも気軽に利用できるのがよいですね。
無料で会員登録する

まずは「Koinly」にアクセスして会員登録をしましょう。

必要なものは下記の通りです。
- 名前
- Eメール
- パスワード

基本通貨を「日本円」、本国を「日本」にして進みます。
仮想通貨ウォレットを追加
Koinlyに会員登録ができたら、自分が使っている取引所や仮想通貨ウォレットを追加します。

NFTを取引するのに使っているウォレット(本記事ではメタマスクETH)をKoinlyに追加しましょう。

「自動同期の設定」をクリック。

「公開アドレスまたはキー」のところにメタマスクのウォレットアドレスを入力します。
インポート開始時点は「始まり」でOKです。

メタマスクのウォレットアドレスは上図の赤枠の"0x"から始まる文字列をコピーします。
インポートが完了するまで待ちましょう。
PolygonネットワークのNFT作品を購入していた方は「メタマスク(MATIC)」のウォレットを別で追加が必要です。(ETH)と同様にメタマスク(MATIC)のアドレスをコピーして使いましょう。
Koinlyの使い方
「Koinly」に登録してウォレットを追加したら、自動でデータが集計されるので、基本的には作業がありません。
最初は画面の構成に戸まどうかと思いますので、かんたんに数字の確認方法を解説しますね。
ダッシュボード

上図は仮想通貨ウォレットを追加したあとに表示される「ダッシュボード」です。
右上に表示されている「347 transaction」は、ウォレットで取引を行った回数を示しています。
この取引回数によって下記のように確定申告用レポートを出力するときの料金が異なってきます。
- 100 transaction以内:$49
- 1,000 transaction以内:$99
- 3,000 transaction以内:$179

画面右の「BREAKDOWN」にて、損益にかかる内訳を確認できます。
「Received」と「Sent」は、NFTを売買したり、仮想通貨の入金時や引き出したときの仮想通貨レートの合計を示しています。
「Expenses」と「Trading fees」は確定申告で税控除ができる"経費"のイメージ。NFTを取引したときのガス代などが計上されますね。
取引時点の価格相場が異なるなかで、NFT取引によって仮想通貨の入金・出金が行われ、最終的な損益が「Realized Gains」となっています。

上図のチャートエリアは下記の通りです。
- Total Value:現在ウォレットに入っている仮想通貨の市場価値。NFTは市場価値を評価できないため、含まれません。
- Cost basics:仮想通貨を取引したときの市場価値で計算したコスト
- Unrealized gains:含み益(=Total Value - Cost basics)
Total Value(現在保有の市場価値)には、保有しているNFTの価値が含まれていない点に注意。
例えば1ETH(=20万円と想定)でNFTを購入した場合、購入にかかった費用(1ETH=20万円)は「Cost basics」に計上されるものの、KoinlyではNFTの市場価値を評価できないため、「Total value」には資産が反映されません。
つまりNFTを購入して、その市場価値が仮に20万円の状態で保持していたとしても「Total Value」に20万円は計上されず、含み損と表示されてしまうわけです。
ただ確定申告用の税金計算では、損益がちゃんと計上されているので、チャートエリアはそこまで気にしなくてOKです。

上図の資産エリアには、現在ウォレットに入っている仮想通貨やNFTが表示されています。
- Balance:保有している通貨の数量
- Cost:通貨を取引したときのレートで換算した日本円
- Market Value:現時点で売却する場合の価格
ウォレット

「Wllets」タブの中では、Koinlyに登録したウォレットと取引回数を確認できます。
わたしの場合は、OpenSeaでメタマスクを利用して作品を購入したことがあり、海外取引所も利用したことがあるので、上図のようにウォレットを登録しています。
トランザクション

「Transaction」タブの中では、細かい取引内容を確認できます。
例えばNFTの取引のときに掛かったガス代は"コスト"として計上されていたり、購入時より安いレートで売却したNFTは損失として計上されていましたね。
レポート

「Tax Reports」タブの中では、1年のトータルの損益と経費など、確定申告で必要なレポートをダウンロードできます。
ウォレットのインポートから損益の計算までは無料で利用でき、レポートを出す際に初めて費用がかかる仕組みですね。
まとめ
「Koinly」では損益の計算は無料なので、NFT取引や海外の仮想通貨取引所を利用しているなら、まずは登録してみるのがよいでしょう。
計算した結果、確定申告が不要な場合でも費用はかからないので安心です。
国内の取引所は「Koinly」に登録されていないので、国内取引所の取引データを取り入れたい場合は、各取引所からCSVファイルをダウンロードする必要があります。